ネット配信サービス(SVOD)の浸透により、大都市圏のキー局以上に死活問題を抱える地方ローカルテレビ局が、生存をかけたデジタルトランスフォーメーション(DX)と地域協働プロジェクトを本格始動させました。地方放送局12社からなる「ローカルTV活性化コンソーシアム」は本日、スマートTVプラットフォーム向けの新しい総合サービスアプリ「エリア・コネクト」をリリースしました。
リモコンのボタン一つで「地元の商品」が届く
「エリア・コネクト」の最大の特徴は、放送される地域コンテンツ(地元のグルメ番組、観光紹介など)と、テレビ画面上のスマートショッピング(Eコマース)機能を密接に連動させた点にあります。
主なサービス機能は以下の通りです:
- オンエア・ショッピング連動 例えば、お昼のローカル情報番組で紹介された地元のイチゴ農園や温泉旅館の宿泊チケットなどを、画面隅に表示されるQRコードもしくはスマートTVのリモコンボタン操作でその場で簡単に購入・予約できます。決済情報はアプリに初回登録するだけでシームレスに処理されます。
- ピンポイント型防災・災害リアルタイムアラート 各市町村のオープンデータおよび地方気象台の情報と連携し、登録した郵便番号に応じた「土砂災害警戒区域」「河川水位情報」などを、地上波放送の電波とは別のレイアウト(HTML5表示)で瞬時にテレビ画面上にオーバーレイ表示します。
- ローカル広告のマイクロターゲティング化 これまで数千万円単位の広告枠しか提供できなかったテレビ広告において、特定の地区や自治体単位で数万円から出稿可能な「デジタルローカル広告」枠を新設。地元の商店や工務店、塾などが、ターゲット世帯に対して効率的にアピールできるようになります。
自治体と一体になった社会インフラ化
本プロジェクトはすでに複数の県において自治体との実証実験(スマートシティ構想)を終えており、行政情報のデジタルデバイド(情報格差)を埋めるツールとしても期待されています。スマートフォンを使い慣れない高齢者層であっても、毎日必ず電源を入れる「テレビ画面」を通じて行政サービスや防犯・防災情報にリーチできる意義は計り知れません。
コンソーシアム代表は、「ローカルテレビ局は、地域に暮らす人々と企業のハブ(結節点)であり続けてきました。この『信頼のネットワーク』を最新のスマートTVテクノロジーでアップデートすることで、持続可能な地域コミュニティの基盤づくりに貢献していきます」と意気込みを語っています。